りぼん漫画スクール2003 8月号 |
作品タイトル | 枚数 | 名前 | 年齢 | 出身地 |
ドロップス! | 32 | 本和歌 | 21 | 京都 |
成績:準りぼん賞 りぼん 2003年夏休みびっくり大増刊号にてデビュー掲載 前回成績:2003年 5月号 努力賞 |
[ストーリー]三谷は美術部で、創作中は周りがまったく目に入らないくらいの「美術バカ」。調理部の瀬田は、作った料理を三谷に差し入れするのが日課。三谷目当てで、苦手な美術の授業を選択した瀬田は、裏工作して彼の隣の席をゲット。 授業の課題は、隣同士の肖像画を描くこと。三谷をじっと見つめる瀬田に対し、三谷は課題そっちのけで独自の創作に熱中していて…。 |
[評]普通の漫画作品ではあまり描かれることのない美術用具などの小道具から、石膏像や三谷が描いたデッサンまで、しっかり描ききる画力が光ります。形のとり方に迷いがなくなり、ペンタッチも、前作に比べメリハリが出てきました。人物描写も見事です。気持ちを言葉で説明しなくても、視線から伝わる、そんな表情を描くことが出来ています。上手なわりに、人物の見た目の印象が弱いのが課題です。特に主人公は、髪型を特徴的にして印象を強くするなどの工夫をしてみましょう。 話は、落ち着いた雰囲気のラブストーリー。淡々と日常を描いているようでいて、いつの間にか瀬田の恋愛感情への共感が深まります。クライマックスの告白シーンは、演出効果抜群で、見ごたえがあります。何気ない会話に隠された巧妙な伏線など、じっくり読むと新たな発見もあり、味わい深い作品です。 微妙な感情をとらえるリアルな人物描写と、絵、話両面の丁寧な作りこみが本和さんの持ち味ですが、序盤はもっとシンプルに、人間関係を話の方向性をまずはしっかり伝えるようにしましょう。 実力は十分です。「読んでみるといい話」から、「思わず読んでみたくなる話」への脱皮---それが、今後のプロとしての活躍の鍵となるでしょう。 |
得点 | |||||
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絵 | ストーリー | ||||
キャラの顔等の魅力 | 6 | 21 | キャラ性格等の魅力 | 6 | 19 |
構図・コマ割り | 7 | ネーム | 7 | ||
表現力 | 8 | 話の内容・テーマ | 6 | ||
センス | 32 | ||||
総合 | 72 |