第365回 りぼんNEW漫画スクール (りぼん 2000年 3月号) |
作品タイトル | 枚数 | 名前 | 年齢 | 出身地 |
スカイメロディ | 34 | さなせ秋葉 | 19 | 岐阜 |
成績:佳作/第74回シーズンベスト賞 りぼんオリジナル 2000年 4月号にてデビュー掲載 前回成績:360回努力賞 |
[ストーリー]日和は、終業式の日がきたら友江くんに告白しようと決心した。友江君は、2年生の秋、日和のひくビアのノ音を聞いて音楽室に入ってきて、「ビアのに興味ない俺でも感動する、元気が出る」と言ってくれた。3年になって同じクラスになり、親しくなれたのに、友江君は転校することになったのだ。なのに、2人きりになったとき、友江くんに転校はさみしくないかと聞くと、片思い中の好きな子と離れるのがさみしいと言われてしまい…。 |
[評]抜群にきれいで魅力的な絵が描けています。かわいい女の子とカッコイイ男の子を描く実力はかなりのものです。背景や効果も手を抜かず、ていねいです。描線の太さや強弱のメリハリがきいていて、人物も背景もバランスがあまり崩れていません。完璧とまでは言えないものの、デビューしても見劣りしない絵が描けていると思います。これからも自信を持って描いていきましょう。 話も、日和の気持ちを追って分かりやすいです。とはいえ、読める話に仕上がったという段階で、まだまだもの足りません。まず、話にリアリティが出てくるように工夫しましょう。たとえば、ラストで、友枝くんも日和のことが好きだったことが分かります。それなら、2人になったとき、なぜ友枝くんは、好きな日和を目の前にしているのに、「片想い中の子に告白しようか迷ってる」と言ったのか不思議です。現実なら、このようなセリフは言わないのではと思います。でも、それまでの話の展開で、このようなセリフが不自然じゃないような友枝くんのキャラクターが描けていれば、それはそれで問題はないです。つまり、登場人物がどんな人なのか、キャラクターを伝えるのが今ひとつに思えます。例えば、日和が「ヒマさえあればピアノをひく」という設定なのに、実際はピアノをひく場面以外にビアノ好きなのが伝わりません。セリフや描き文字などで、どんな人なのか伝える工夫をしましょう。そうすれば、話の展開を説明っぽいモノローグに頼りがちなのも解消されてくると思います。何でも話せる友達を登場させて、モノローグではなく会話で、思っていることを伝えようとすると、テンポもよくなると思います。話し言葉はその人の特徴が現れやすいのでキャラクターも伝えられるでしょう。 とはいえさなせさんは、魅力的な絵で読者の心をつかむことができると思います。話を考えるときに、この場面やこの表情が描きたいという気持ちを大事にし、それが生きるよう、そこが盛りあがるように、話を作っていくのも手かもしれません。がんばってみましょう。 |
得点 | |||||
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絵 | ストーリー | ||||
キャラの顔等の魅力 | 8 | 23 | キャラ性格等の魅力 | 5 | 15 |
構図 | 8 | ネーム | 5 | ||
表現力 | 7 | ストーリー | 5 | ||
センス | 32 | ||||
総合 | 70 |