AX-W10Cの使用レポート…というより顛末です
Xに投稿した内容を簡単にまとめてみました。
使用レポートを検索してもなぜか絶賛している記事しか見当たらないので、こういう不具合品もありましたよということで。


AX-W10Cとは
AX-W10Cは、東芝エルイートレーディングから AUREXブランドで2023年7月に発売された ポータブルカセットプレイヤー。
プレイヤーなのに録音機能が付いている。レコーダーではなく、“録音機能付き”プレイヤー。

インターネット上では、レポートは絶賛している記事しか目につかず、Xではテープスピードが速いとか、音がこもっているなど不具合報告あり。自分の本体はどうだったかと言うと、使用初日は全く問題はありませんでした。
テープスピードの確認は、測定器は持っていないため、AX-W10Cでソフトテープ、CDプレイヤーで同じ曲を同時に再生し比較。ほとんどずれていない。スピードは問題なし、ワウは許容範囲でした。
音はこもっていなく思っていたよりも良い音で満足したので、少なくともハズレではなかったと確信。
しかし…

次の日、デッキでテスト録音した10分テープを再生。なぜかスピードが速い。一定時間経過すると正常になる。しばらく両面をくりかえし再生。

翌日、テスト録音した60分テープを再生。今回もスピードが速い。30秒ほどで急に速度が落ちて正常速度になる。さらに音揺れもひどくなり、かなり不安定になっていました。
A面再生後、B面を再生した時は、逆にスピードが遅くなる。2.3分で正常速度っぽくなる。途中で停止してこの日は使用をやめる。

前日の続きから再生。今度は再生開始直後から遅い。しばらく再生したら直り、直っても音の揺れが酷い・ましの繰り返し。
日に日に状態は悪くなっていく。

テープ速度がだんだん遅くなっていく。音揺れも相変わらず。
もう実用に耐えられないため、テープスピードだけでも調整しようと思い開けてみることに。モーターは錆びていませんでした。
内部の写真をXに投稿後、フォロワーさんから、原因が分かりR43のチップ抵抗が欠品している、チップが立っているようにも見えるとのご指摘あり。確認すると、チップ抵抗が立っていて(マンハッタン現象)正しく実装されていないことが判明。
この抵抗は調整ボリュームにつながっているため調整出来ないし、速度制御も効いていないとのこと。
※画像をクリック(タップ)で大きな画像が表示されます。

録音機能
この機能は、とりあえず音が録音できれば良い。というレベルです。会話向けで、音楽は不向きです。
レコーダーではなく、“録音機能付き”プレイヤーというのは、そういうことです。

この録音機能は使用しないほうが良いです。
  • 録音したテープは、裏面の右チャンネルも消去(音が小さくなる)されてしまいます。
  • 録音したテープを他の機器(デッキ)で再生すると、数秒おきぐらいに、レコードと同じような、パチパチとノイズが入るようになりました。しかも再生するたびにノイズ発生場所が変わり、さらに上から録音してもノイズは消えません。
    フォロワーさんのコメントより、消去ヘッドで使用されている永久磁石の鉄粉などがテープに付着してしまっている可能性が高いと推測。
    そうなったらそのテープはもう使えません。